自閉症きょうだい児の愚痴吐きブログ

自閉症(知的障害あり)の兄を持つ妹。結構キツイ本音をイラストで語ってます。

子どもの頃から放置されてきた結果・・・What’s普通?

   

親は兄にかかりきりで我が家は兄中心で回っていた家庭でした。私は放ったらかされていて基本的にすべて自分でやっていたと思います。絵本を読んでもらった記憶もないです。1人でテレビばかり見ていました。私はわりと何でもできてしまうタイプだったようで、親はなおさら何も手をかける必要はないと思ったらしいです。自分でやらざるを得なかっただけですが。「あなたは手のかからない子だった」とよく言われますが、手がかからなかったのではなく、手をかけなかっただけでしょ?と心の中でイラつきました。

また、良くできるタイプといっても所詮こどもです。何もかも完璧にこなすことはできません。忘れ物も多いし一般的なマナーや常識的なことが何も身についていませんでしたので、図のようによく友達に色々なことを指摘されました。指摘される度に顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。でも、当時は本当にわからなかったのです。毎日ハンカチを持っていくことも、朝歯を磨くことも、正しい箸の持ち方さえ一度も言われたことがなかったんです。いつの頃からか「普通は違うよ~」などと指摘されると心臓をえぐられるような感覚になってしまいました。

思えば物心ついた頃からずーーっと放置されていました。もちろん「放置されてる」なんて感覚はありませんでしたから当時はそれが当たり前でした。みんなが出来ていること、常識として知っていることは全て生まれた時から身についているものであり、私だけがオカシイ人間なのかとかなり悩みました。大人になってから友人の子どもの頃の話を聞いてかなり驚きました(寝る時間が決められていた、しつけにうるさかった、等)。普通の家はそうなのかと。

自分が非常識な人間だと気づいたのは社会人になってからで、その頃から過去を思い出して鬱になり、子どもの頃からずっと悩まされていた偏頭痛がさらに酷くなり大変でした。

そして自分に子どもが出来てみると子どもはいかに躾が必要であるかが身に染みてわかるようになります。何事も毎日口を酸っぱくして言い続けないとできるようになりません。自分からきちんとした生活なんてできません。鉛筆や箸は適当に持つし、食事中もいちいち言わないと遊びながら食べたりします。朝はノロノロと支度が遅く、ハンカチ、ティッシュを自主的に持って行ったりしません。もしかして娘も私と同じように生まれつきだらしのない子なんじゃ・・・?と焦りましたが、他のママさん達に聞くと「うちもだよ!」「いやいや、うちなんてもっとひどいよ!」という返事。「なんだ、ちゃんと教えなかったら常識的なことが身に着くわけないんじゃん!」とわかると怒りがフツフツと沸いてきました。自分が放ったらかされていた反動で娘には社会的常識をしっかり教えようと少し厳しくなってしまうことがあり、都度反省しています。同時に、毎晩寝る前に本を読んであげたり、一緒にトランプをやったりなるべく関わるように心掛けてはいます。

親は本当に大変そうだったので仕方がなかった事は理解できるのですが・・・思い出すとなんとも言えない気持ちになります。

読み返してみると、かなり言い訳がましいですね。もういい歳したアラフォーのおばさんなのにね。今でも「普通」とか「常識では」なんて言葉が出てくると背筋が凍ります。

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