自閉症きょうだい児の愚痴吐きブログ

自閉症(知的障害あり)の兄を持つ妹。結構キツイ本音をイラストで語ってます。

決して他人事じゃない、いつか起こるかもしれない恐怖(閲覧注意)

   

今日の思い出はちょっとエグい・・・かもしれません。でも、私の人格形成を語る上で外せないエピソードです。

兄と同じような人が起こしてしまった犯罪のニュースがテレビで流れると、私は耳をふさぎたくなりました。幸い(?)兄は他害はありませんでしたし(幼い頃、私に対する暴力はありましたが)、「わるいことをするとけいさつにつかまって、ろうやにいれられる」ということは理解できていたようなので、そこまで心配はしていませんでした。

ところが、ある事件で逮捕された犯人は比較的軽度の障害だったと聞き・・・ぞっとしました。兄も加害者になる可能性があるんじゃないかと。そして、ある時部屋で成人雑誌を読んでいる所を見てしまったのです。その瞬間血の気が引いて卒倒しそうになりました。女性には興味がないのかと思っていました。そんな言動聞いたことなかったし。でもそうじゃなかった。しっかりと女性への性的関心はあったのです。これまた幸いにも、私はその対象にはなりませんでしたが、他のきょうだい児の方のブログやツイッター、掲示板への書き込み等から、身内からの被害にあわれたきょうだい児の方がいらっしゃると知り心の底から同情しました。

話を戻しますが、この事が頭から離れず常に胃がキリキリして、頭痛が治まらなかった時期がありました。そして何より大変だったのは悪夢を見るようになったことです。何度も悪夢を見ました。実際に犯罪をおかしてしまいもみ消そうとする夢とか、ビルの屋上から飛び降りる夢とか、地球が滅亡する夢とか・・・。作り話のようですが、本当に毎日のように悪夢ばかり見るのです。私にとっては夢を見ることは悪夢を見ることでした。そしてうなされながら起きて、必ず泣いていました。だんだん寝るのが怖くなり、寝る前に電気を消すと勝手に涙が出てきたリ、金縛りに合うようになったりするように・・・。そのことから今度は不眠症になってしまい、それは後々仕事にも影響するようになり、社会人になりたての頃は睡眠薬に頼るようになりそれはそれでまた大変でした。
※悪夢ばかり見るのは「悪夢障害」という症状らしいです。このことは後で漫画に描くつもりです。

私がこんな事に多大なストレスを感じていたなんて、当時親も含めて教師も友達も誰も気づかなかったと思います。周りから見たらわからないですよね。「きょうだい児」という言葉もなければ今のようにネットもなかった時代ですし、子どもですからストレスの解消方法とか誰かに相談するなどという発想があるはずもなく、どこに吐き出すこともできずとにかく毎日辛い思いをお腹の中に溜め込んで生活していました。今から考えればよく精神崩壊しなかったな~、、、辛かったよね、あの頃の私・・・(あ、涙が・・・)。

きょうだい児の辛さって、実はこういう所に結構あるんじゃないかな。きょうだい児の存在を知っている人でも、きょうだい児が抱える辛さといえば【結婚、出産、親の死後、子どもの頃さみしかった】程度しか思いつかないと思う。でも実際はそれ以外の所でも想像以上の悩みやストレスを抱えている可能性は高いと思います。それは長年蓄積されていつか実生活に影響を及ぼすと思います。

あ、実はこの後一度警察のお世話になった(重大事件とかではありませんよ)のですが、それはまた後日…。

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